第46章 背景を突き止める

南坂海乃は、黙り込んだ。

――そうだ。知らせを伝えるだけなら、どうしてわざわざ魚も龍もいるようなバーの個室なんかに呼び出す必要がある? しかも、あのメッセージの送信時刻。あまりにもピタリと噛み合いすぎている。最初から――罠だった。

「今日のことは……借りを作った」

「もう助手に動かせてる」黒谷優が焦ったように言った。「少し待ってくれ。黒谷家のツテはそれなりにある。すぐに何かしら尻尾は掴めるはずだ」

南坂海乃は小さく頷き、車のシートに身を沈めたまま、三十分近く呆然としていた。

脳裏を巡るのは、バーで見たスキンヘッドの男の醜悪な顔。

次いで、両手を血で真っ赤にしながら立っていた黒谷優...

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